第42章

しかし彼は、自分が心を尽くした息子が外に向かって腕を曲げ、冷泉辰彦に投票するとは夢にも思わなかった。あの時は、この老狐がほとんど棺桶に入るところだった。

まさに自業自得!薄い唇が上がり、唇の端が嘲笑うような弧を描いた。

冷泉辰彦は暇つぶしに見物するような人間ではない。時は金なり、これは彼がビジネスの世界で常に信じてきた考えだ。

今回、彼はただこの貪欲で満足することを知らない、蛇が象を飲み込もうとするような小人を徹底的に嫌っているだけだ。

冷泉家は彼の冷泉家が築き上げた基盤であり、当時冷泉大旦那様は葉野家に対して寛大で、直接冷泉家への出資を許し、30パーセントの株式を与えた。これは他の株主が合わせてもわずか5パーセントの株式しか持っていないことを考えると、大きな恩恵だった。