巻き毛くんは緊張して私のスマホを見つめていた。
「仲間か?」
私はすぐに電話を切った。
「そう、私の仲間が向かいの駐車場にいるわ。安心して、あなたが過激なことをしなければ、彼はこっちに来ないから」
私はやはり女性なので、自分のために逃げ道を残しておかなければならない。巻き毛くんが悪い考えを持って私に手を出すのを防ぐためだ。
巻き毛くんは私の言葉を聞いた後、また窓のところに走り、カーテンを手で開けて外を覗いた。
彼は駐車場にいる沢田書人を見たようで、またソファに戻ってきた。
巻き毛くんは再び私に注意した。
「スマホを切れ!録音されたくない」
「わかった、電源を切るわ!」
巻き毛くんは私が想像していたよりもずっと警戒心が強いようだ。
彼は私がスマホの電源を切るのを自分の目で確認した。