第315章 夜中に彼は酔って押し入ってきた

私と温井雅子は顔を見合わせ、雅子はまだ説明しようとしていた。

「山田静、あなたのことを言っているんじゃないわ!この世には最低な男なんてたくさんいるのよ!」

山田静はティッシュで手を拭き、落ち着いた目つきで、余裕のある表情を浮かべた。

「この前、医者に妊娠高血圧症だと言われたの。むくみもあるし、医者は私のような年齢だと、今回の出産がうまくいかなければ、将来子どもを産めなくなる可能性があると言っていた。だからどんなことがあっても、この子は産むつもりよ。命をかけて得た子ども、絶対に守り抜くわ。」

温井雅子は親指を立てた。

「いいわ、私はあなたの味方よ。頑張って!私はゴッドマザーになるのを待ってるわ。それに、出産予定日まであと2ヶ月もないんだから、もう少しの辛抱よ、すぐだわ。」