第378章 田中家の人を探す

かつて最盛期には、臻一株式会社の正門前は車や人で賑わい、訪問客で溢れていたが……

今では門前は荒れ果て、正門には封鎖テープが貼られるだけの状態だった。

門の外のゴミ箱は長い間誰にも清掃されていないようで、悪臭を放ち、ここを通る人々は鼻と口を覆っていた。

閉ざされたガラスドアの中、受付には誰一人としていなかった。

会社は電気さえついていなかった。

「これはどういうことなの?」

私は沢田書人に尋ねた。

沢田書人は手を広げて、

「臻一株式会社は田中遠三の手にあった時から、少し調子が悪くなっていたんだ。彼が有罪判決を受けた後、多くの顧客が臻一株式会社が破産して契約違反になることを恐れ、次々と注文や契約をキャンセルしたんだ。ご存知の通り、壁が倒れれば皆で押す状態さ。その時、臻一株式会社はすでに指導者を失い、従業員たちはその状況を見て次々と逃げ出し、間もなく倒産してしまった。今重要なのは、まだ多くの負債があることだ。もしあなたが対処しなければ、会社は裁判所によって強制的に競売にかけられ、様々な債務の返済に充てられるかもしれない。」

まさに木が倒れれば猿も散るというわけだ。

臻一株式会社の現在の荒廃ぶりを見て、私の心は穏やかではなかった。これは私と田中遠三の十数年の心血だったのだから。

別の角度から言えば、それは私と田中遠三の長男のようなものだった。

私は黙り込んだ。

しばらくして、私は上着を脱いでドアノブにかけ、正門前のゴミを片付け始めた。

沢田書人は最初は私を止めようとしたが、後になぜか私に加わることにした。

彼は私と一緒に手を動かし、ゴミを集めてゴミ箱に入れ、そのゴミ箱を近くのゴミステーションまで運んで処理した。

私が正門前を掃除し終えた後、会社の大きな扉を開け、掃除を始めた……

しかし、こんな大きな会社を、私一人の手では到底片付けられなかった。

一時間以上経って、沢田書人は私をソファに座らせた。

「急いで掃除する必要はない。まずは計画を考えてみて。私が電話一本で清掃スタッフを呼び戻すことができるから、それは問題じゃない。問題は、あなたがどう対処するかを決めたかどうかだ。」

私が黙っているのを見て、沢田書人は私を連れて社長室に向かった。

ここは以前田中遠三が仕事をしていた場所だった。

今は窓も扉も閉まり、空気は濁り、暗かった。