第394章 幻覚なのか

「どう言えばいいかな、私はあなたの意見に賛成できないけど、どう反論していいかわからない。とにかく、この人はとても誠実だと感じるんだ……」

実は私も何故かはっきり言えないけど、彼とは気が合うし、話が合うんだ。

彼と話すと何の拘束感もない。

だからこそ、彼の食事の誘いを受けたんだ。

夜。

山田静は私と一緒に北禄山の別荘に住んでいる。

私は住み慣れていたので、特に異常を感じることはなかった。

しかし山田静は、昼間は堂々と自分は怖くないと言い、自分は唯物主義者で、幽霊や神様を信じないと言っていた。

でも太陽が沈んで、辺りが暗くなると、彼女はおかしくなり始めた。

まず、リビングの祭壇にある骨壷について疑問を示した。

「祐仁、あなたはこんなものを置いておく必要はないわよ。見ているだけで鳥肌が立つわ」

私は彼女を慰めた。

「実は人間の方が怖いんだよ。幽霊には実体がないから、あなたを傷つけることはできないよ」

「ああ、そう……」

山田静はキッチンに行き、しばらくしてまた出てきた。

「もういいわ!」

「どうしたの?何をしようとしてたの?」

「何か食べるものを作ろうと思ったんだけど、窓の外で何かが揺れているの……見ていて怖いわ!」

「そう?見てみよう!」

実はキッチンの窓は裏庭に面していて、庭には緑の植物が植えられている。私は窓の前に行って一目見た。

昼間に干した服を取り込むのを忘れていて、風で小さな木の苗に引っかかっていたんだ。今も少し風があって、服が枝先で風に揺られていた。

私は服を取り込んだ。

「ただの白いコートだよ、何が怖いの?」

「ええ、まあいいわ!」

山田静は仕方なく手を広げた。

「私が敏感すぎるのかもね!こんな臆病な姿を見せて、笑わないでね」

「大丈夫だよ、寝室に戻っていればいいよ。何が食べたいか教えてくれれば、私が作るから」

「ああ、もういいわ、あなたに迷惑をかけたくないわ!」

「大丈夫だよ、実はインスタントラーメンがあるんだけど、食べる?」

「ええ、いいわ!」

山田静は承諾したが、少し上の空だった。今は窓の外を見ることもなくなった。

そこで、私はインスタントラーメンを一つ持ってきた。

実は普段私は家であまり食事をしない。時には自分が空腹でも、料理を作るのが面倒くさくて我慢することもある。