第71章：2度目の結婚に過ぎない

結婚式は夜都で最も有名なリゾート山荘である麗水荘園で行われた。

結婚式の時間が近づくにつれ、招待客たちが次々と披露宴会場に訪れた。出席者はほとんどが夜都の高官や名士で、それぞれが相当な資産家だった。

会場は非常に美しく装飾され、美しいピンク色のシフォンドレープ、輸入されたシャンパンローズ、百個以上のクリスタルシャンデリアが同時に灯され、そしてもちろん中央ステージには高さ4メートル近い結婚式ケーキがあった。

木下奈々は青いロングドレスを身にまとい、笑顔で次々と到着する招待客に手を振って迎え、誇りと喜びが顔に表れていた。

結婚行進曲が鳴り響くと、会場の全員が遠くにあるハート型の愛の門に視線を向けた。カメラマンやメディアもすべてのカメラをそのピンク色のハート型の門に向けた。門が開き、新郎が新婦の腕を取りながらゆっくりと歩いてきた。