縁子は温泉を見るなり興奮して、小さな口を開けてきゃあきゃあと何かを言い、小さな手も絶えず動かし、ベビーカーから這い出して直接プールに入りたがっていた。
葉山大輔はさっと自分の服を脱ぎ捨て、脇に投げ、ショートパンツ一枚だけになった。彼の長身で小麦色の肌は照明の下で質感が際立っていた。去年の手術以来、彼は少し痩せたが、以前鍛えた筋肉はまだ残っており、胸筋や腹筋がはっきりと見えた。
縁子は自分の大きなお父さんをぼんやりと見つめ、それから小さな自分を見た。彼は突然頭を下げ、小さな手で自分の服を力いっぱい引っ張り始めた。まるでその服を脱いで、お父さんのように裸になりたいかのようだった。
彼は両手で服を引っ張ったが、どうしても脱げなかった。
葉山大輔は横で縁子のすべての動きを見ていて、この子が歯を食いしばって服を引っ張る様子を見て、ついに我慢できずに噴き出した。