第401章:今後はこの件は彼女が担当する

車に戻ると、彼らはまだ憤慨していた。木下奈々は安全ベルトをしっかりと握り締め、目には屈辱された怒りが満ちていた。

あの葉山大輔はまさに畜生だ。葉山家の権力を笠に着て、人をあまりにも虐げている。

若造が彼女の前で威張り散らすなんて。腹が立って仕方がない!

「義彦……」木下奈々は息子を見つめ、怒りを込めて不満を漏らした。「私はずっと言っていたでしょう。賀川心はもう心変わりしたのよ。あなたはまだ彼女と話し合って、縁子と一緒に戻ってくるようにと言っていたけど。今わかったでしょう?彼女はもう私たちを家族とも思っていないわ。彼女の目には葉山家しかないのよ」

木下奈々は怒りを抑えられずに言った。さっきまであの女性に必死に取り入ろうとしていたことを思い出すと、人を殺したくなるほど腹が立った。彼女たちはあんなに誠意を持って謝り、戻ってくるよう頼んだのに、彼女はまったく動じず、縁子は葉山家で育てなければならない、彼らは月に一度しか会えないなどと言い放った。