第426章:振り払えない荷物

深山義彦は階下に駆け下り、見ると案の定、宏樹が鉄の門の側で泣いているのを発見した。泣き声は非常に大きく、その小さな顔は泣きで真っ赤になり、目も酷く腫れていて、どれだけ泣いていたのか分からなかった。

「早く子供を抱き入れなさい」と、深山義彦は傍らの林艶子に大声で叫んだ。

林艶子は急いで駆け寄り、心を引き裂くように泣いている子供を抱き入れた。

この小さな姿を見ると彼女も心が痛んだ。寺田家の人たちはどうしたのだろう、これは彼らの血を引く子なのに、どうしてこんなに冷酷になれるのだろう。

深山宏樹は見慣れた叔母を見て、さらに大声で泣き始めた。そのとき、彼の小さな帽子から白い小さな紙切れが落ちた。その紙切れには細かい文字がびっしりと書かれていた。

「ご主人様、ここに紙切れがあります」林艶子は深山宏樹を下ろし、紙切れを拾い上げ、見ずに深山義彦に渡した。