二人の若者は顔をしかめ、信じられないという表情を浮かべていた。
まるで天から餡子入りのお餅が降ってきたかのようだった。
「本当に数千万の投資なんですか?」少女は驚いた表情を見せた。目の前の女性は自分とほぼ同じ年齢に見えるのに、どうしてこんなにお金があるのだろう。騙されているのではないかと思った。
賀川心は少女に微笑みかけ、書類袋から自己紹介資料を取り出して少女に渡した。
少女はそれを見るとすぐに自分の口を手で覆った。
「まさか...彼女は葉山...」
少女は言葉を続けなかった。なぜなら賀川心は匿名を希望し、英語名のシャーリーン(Charlene)を投資家の仮の身分として使っていたからだ。
「ありがとうございます、葉山夫人。私たちは全力を尽くします」少女は急いで手を差し出し、賀川心の手をしっかりと握り、自信に満ちた様子で言った。その感謝の気持ちは言葉では表せないほどだった。