第498章:どこにいる?

縁子は嬉しそうに見え、小さな手を絶えず叩きながら、丸くて大きな目をキョロキョロと動かし、お母さんを見たり、振り返って呉羽敏子を見たりしていた。

そして興奮して言った。「車に乗るの……」

賀川心は縁子の赤くなった頬をつまんだ。

チャイルドシートがしっかり取り付けられ、シートベルトがきちんと締められていることを確認してから、車を発進させた。

「縁子、お母さんと一緒に子供の遊園地に行くわよ。そこには楽しいものがたくさんあるし、たくさんのお友達もいるわ」

賀川心は縁子が他の子供たちと一緒に遊ぶのが大好きで、まだ遊んだことのないゲームも好きだということを知っていた。

縁子は力いっぱい小さな手を叩いて、お母さんと後ろの叔母さんに自分がとても嬉しいことを伝えた。

そのとき、呉羽敏子の携帯電話が鳴った。メッセージ通知の音だった。彼女が見ると、木下奈々からのメッセージで、内容は「どこに着いても、私に報告して、位置情報を送ること」だった。