第53章 擁護

「林田おじさん、会いに来たよ〜」羽柴美波は病室に足を踏み入れ、大きな花束を家政婦に渡した。「体の調子はどう?」

「羽柴さん、どうぞお座りください。」

家政婦は花を置くと、隣から椅子を一つ持ってきて羽柴美波の後ろに置いた。

「だいぶ良くなったよ。鈴音には誰にも言わないようにと言っておいたんだ。みんな仕事があるのに、これくらいの小さな病気で皆さんを呼び寄せる必要はないからね。」林田植木はベッドの角度を調整して、体を起こした。

「いえいえ、従兄から聞いたんです。」

林田植木はため息をついた。「今回も本当に明彦くんには迷惑をかけてしまった。お前の叔母さんは海外に行っていて、家には鈴音一人だけだったからね。彼女はこういう状況に遭遇したことがなくて、明彦くんのおかげで何とかなった。そうでなければ彼女はきっとパニックになっていただろう。」