羽柴悠真と羽柴隼人の兄弟の不仲は、一日や二日の話ではなかった。
羽柴悠真は羽柴隼人より一歳年上で、同じ羽柴家に生まれた二人は、幼い頃から資源の奪い合いを始めていた。
羽柴おばあさんが隼人を身ごもったとき、悠真はまだ生後数ヶ月の赤ん坊で、おくるみに包まれていたが、母乳を止められ、乳母に育てられることになった。羽柴家は大きな家で財産も豊かだったため、このような小さなことで子孫に不自由な思いをさせることはなかったが、心理的な影響があったかどうかは本当のところわからない。
まだ幼い子供にとって、一歳の差は大きな違いを生む。兄として、羽柴悠真は最初の息子であり、最初に歩くことを覚え、最初に話すことを覚え、最初に家族の愛情を一身に受けた。しかし、この差は時間の経過とともに徐々に縮まり、やがて消えていくものだ。