第372章 やりすぎじゃないか

夏目芽依は角に長時間しゃがんでいたため、膝が痛くなり、ふくらはぎがしびれてきて、どこかに座って休みたいと思った。

周りを見回すと、この待合室にはかなりの座席があるものの、今はすべての席に人が座っていた。政府機関の公共施設でさえこれほど不十分なのかと嘆かずにはいられなかった。離婚手続きで毎日こんなに長く待たされるのに手続きが完了するかどうかも分からず、十分な座席さえ用意されていないとは、すでにイライラしている人々の気持ちをさらに焦らせるだけだ。

「ねえ、普段はこんなに人が多くないのに、今日はどうしたんだろう…」隣の受付係が清掃のおばさんと雑談を始めた。「ここで朝一番に開門したとたん何十人も外で待っているなんて見たことないよ。今の人は本当に変わってるね、離婚するのにもこんなに急いで」