羽柴明彦は視線を下げ、夏目芽依の足首に目を落とした。彼女は七分丈のパンツを履いており、今は座っているため、足首が完全に露出していた。
「足どうしたの?」
「え?」夏目芽依は彼の視線に沿って足を見下ろすと、左足首が大きく赤くなっていることに気づいた。「あ、大丈夫よ、さっきちょっと捻っただけ。問題ないわ」
「どうして大丈夫なわけがない?」羽柴明彦は身をかがめ、赤くなった皮膚を軽く押した。「もう腫れてるじゃないか」
「いたっ!」押されなければまだ良かったが、押されると痛みが走り、夏目芽依は思わず声を上げた。「何するの?」
「この足、前にも怪我したよな。もうそんなに早く忘れたのか?」
その言葉で夏目芽依は思い出した。以前、夜遅くに木に登ろうとして、誤って落ちてしまった惨めな姿を思い出し、顔が赤くなった。そういえば、あの件も羽柴明彦のせいだった。彼女の物を全部隠したのだから。