中村満彦はなかなか顔を上げず、体を丸めて、とても卑屈な様子だった。
彼は以前は半ば成功した人物だった。風雲を呼ぶほどではなかったが、少なくともある程度の社会的地位があり、多少は人々から尊敬されていた。しかし、長年の獄中生活が彼の精神状態を完全に変えてしまい、かつての意気揚々とした男はもはや存在せず、今日二人の前に座っているのは、別人の中村満彦だった。
中村海斗は父親のこの姿を見て、突然胸が痛んだ。
「私があなたに許してもらえるとは思っていない」中村満彦は唇を震わせながら言った。「結局、私は重大な罪を犯し、取り返しのつかない結果を招いたのだから。今日、あなたが何を言っても構わない」
羽柴明彦は彼の顔から視線を外し、窓の外の寂しい景色を見た。この面会室は刑務所の中でも数少ない窓のある部屋だったが、彼はここに座ってわずかな時間で、すでに胸が詰まる思いがしていた。