第526章 私はもう終わりだ

「うぅうぅうぅ、私はもうダメだわ!こんなことが起きて、しかも自業自得だと言われるなんて、私いったい何の罪を犯したのよ…うぅうぅうぅ、もう生きていけない〜」金田凛香は大げさに泣きながら事の顛末を訴え、不満を漏らした。

夏目芽依は呆然としていた。

彼女は本来、会社で朝のミーティングを行っていたのだが、突然秘書が飛び込んできて、外で泣き叫んでいる女性が今すぐ彼女に会いたがっていて、一刻も待てないと小声で耳打ちした。ロビーに行くと、金田凛香が一人で落ち込んでソファに座っているのを見て、彼女を自分のオフィスに案内するしかなかった。

夏目芽依はティッシュをもう二枚取り出して彼女に渡した。「で、結局何があったの?今はわかったの?」

「ううん…」金田凛香は泣き続けながら言った。「朝、ホテルのフロントマネージャーと散々言い争ったけど、どうしてもホテルの監視カメラの記録を見せてくれなかったの。考えてみて、もし本当に何も起きていないなら、なぜ見せてくれないのよ。明らかに真実を隠して責任逃れをしようとしているわ!」彼女は大声で訴えた。