第11章

警察隊の頭が急いで彼を引き寄せ、耳元で小声でつぶやいた。「鈴木さん、困らせないでくれよ。この人のことは本当に言えないんだ。彼はただものじゃない大物なんだ。それに、もう行っちゃったしね！」

……

警察署を出る時はまだ夜明け前で、肌寒かった。石塚千恵は下に男性用のスポーツショートパンツを履いていて、パンツの裾は膝まであった。上には大きめのカジュアルジャケットを着ていて、明らかに大きすぎるジャケットは彼女のお尻まで隠れていた。

服からは、かすかな麝香の香りがした。

鈴木越哉は「ピッ」と車の鍵を押すと、白いランボルギーニが眩しいヘッドライトを灯した。

「乗れ！」鈴木越哉は彼女のためにドアを開けた！

石塚千恵は頭を下げてスポーツカーに乗り込んだ。普段は堂々としているのに、今日のことは本当に～恥ずかしすぎた！