「萌花、最近小林陽一とはどうなの?」石塚千恵が話題を切り出した。
「もう彼の話はしないで、私と彼はありえないの!」富山萌花は多くを語りたくなかった。
「どうしてありえないの?あなたたち二人で500平米以上の小さな別荘を買って、内装だけで600万以上かけたじゃない。今はあなたたちが卒業して結婚するのを待つだけでしょ!」
富山萌花は無関心そうに言った。「それがどうしたの?別荘を買える人はたくさんいるし、内装に600万以上かける人も珍しくないわ。でもそれで幸せになれるの?姉さん、そんなに俗物的にならないで。私が大切にしているのはそういうことじゃないの。」
「じゃあ何を重視してるの?」石塚千恵は怒りを抑えながら言った。これは完全に幸せの中にいながら幸せを知らない、甘やかされた子供の言葉だった。