第67章 魅力的な男性2

淡い青い炎がタバコに近づき、彼は力強く二度吸い込んだ。煙が彼の口元から漂い出ると、笹木蒼馬は再び口を開いた。「実は富山萌花さんは金海で自殺したわけではないんです。私はあなたと会わなくても、あるいは直接説明しなくてもよかったのですが。でも結局…」彼は言葉を切り、そして続けた。「でもあなたは真野大学の実習生を担当する職員なので、きちんと説明したほうがいいと思ったんです!」

もし彼の言う通り、彼と萌花が何の関係もないのなら、彼の言葉は理にかなっている。確かに彼には彼女を呼び出す必要はなかった。そう考えると、彼は自分に十分な敬意を示してくれたことになる。

石塚千恵は彼を信じるべきか迷いながら、考え込むような視線を彼の顔に落とした。

笹木蒼馬は淡い煙を吐き出した。薄いタバコの煙が彼の厳しい顔立ちをぼんやりとさせ、それが彼をより一層ハンサムに見せていた。「もちろん、私を信じないという選択もできます。しかし、それでも彼女本人に確認してほしいとお願いします」