第230章 結婚のために努力する

「やっぱり橋口社長は私の心をよく分かっている、よく考えてくれている。美女をプレゼントするなら、薬も数錠おまけしてくれたらもっといいのに!」鈴木越哉は厚かましく妄想を続け、また千恵を見た。「もちろん、この美女は千恵のような人じゃないと。そうでなければ私も好きにならないし、うん、一目も見ないだろうね!」

「そうか?お前が何も考えないなんてことがこの世に存在するのか?」橋口俊樹は彼を皮肉った。

「ハハハ、俺たち二人は同じだよ!」

「誰がお前と同じだ?」橋口俊樹は友人を怒って睨みつけた。

鈴木越哉は得意げに笑い、挑発的に友人を見た。その目は「まだ演技するのか?もっと演技するなら、お前と千恵ちゃんを引き離してやるぞ」と語っていた。

石塚千恵は彼らのやり取りなど気にもしていなかった。この二人は会えば必ず言い争うが、真面目になるときはとても仲がいい。だから今のような相互挑発は、珍しくもなんともなかった!

'チン'という音と共に、エレベーターのドアが開いた!

彼らは順番に部屋に入った。石塚千恵は部屋に入るとまず荷物を置き、それから洗面所に行って身支度を整えた。

すぐに、橋口俊樹がドアをノックした。「準備できた?」

石塚千恵はうなずいた。「できたわ!」

「妻よ、何を買ってきたか見てくれ!」橋口俊樹は美しく包装された箱を彼女に渡した。

「何?」石塚千恵はそれを受け取った。

橋口俊樹はドアを閉め、中に入ってきた。「開けて見て!」

石塚千恵は包装を破り、中にはビキニが入っているのを見た。白とピンクが混ざったデザインで、純粋さと大人の雰囲気が混ざっていた。

「気に入った?」

「服自体は、悪くないわ!」

「妻よ、着て見せてくれないか?」橋口俊樹は彼女の後ろから抱きしめ、服を取り上げて彼女の前に当ててみた。「君が着たら絶対に綺麗だと思う。大学の頃から、君がこういう水着を着て私の前に立っている姿を想像していたんだ!」

「今?」石塚千恵は橋口俊樹の要求を断る理由がないと感じた。二人が離婚しないということは、良い方向に努力するということを意味している。

彼はずっと努力している、彼女も後退すべきではない!

「うん!」橋口俊樹は意外そうに笑った。

「いいわ!」

「千恵、君が承諾してくれるとは思わなかった!」