第310章 迷惑の電話2

母親はこれまで長い間一人でいたので、もし本当に第二の春を望むなら、息子として全力で支持するつもりだ。そうすれば、少なくとも母親が自分に全ての注意を向けることはないだろう。

ここ数年、母が自分に過度に注意を払わなければ、千恵に対してあれほど態度が悪くなることもなかっただろうし、千恵が彼と結婚を諦めることもなかっただろう。

もちろん、まず母の第二の春の相手が人格的に問題ないことを確認する必要がある。年老いた母が騙されるわけにはいかない。

橋口俊樹は母の後ろについて外に出た。その謎の人物がどんな姿をしているのか見てみたかった!

追いかけて外に出たとき、母が本当に速く歩いていて、すでに姿が見えなくなっていることに気づいた。

「すみません、秋山医師はここにお住まいですか?」優しく丁寧な声が聞こえた。