017 零点を取るのも誰でもできるわけではない(一更)

徳田校長は徳田月光を見つめていた。彼は一中の制服を着ていたが、それが彼の整った顔立ちと長身を引き立てていた。

その目は冷たくも澄んでおり、眉間には傲りが秘められ、気骨のある姿だった。

これは徳田校長が長い間考えた結果だった。徳田家のこの世代を数えてみると、どうやら徳田月光だけが少し優れているようだった。

彼はまず徳田月光の考えを探ってみようと思った。

徳田月光は明らかに徳田校長がこのような話をするとは思っていなかった。驚きの表情で眉を上げて言った。「おじいさん、彼女があなたを救ったって?」

秋山直子のことについては、最近橘声也からよく聞かされていたし、喧嘩も目の当たりにしていた。職業高校のあの不良たちとも親しかった。

彼は秋山直子が宿題をコピーしているのも見たことがあった。