「坂本美月!」秋山直子が一歩前に出た。
しかし坂本美月は彼女を避け、真っ直ぐに宮本晴を見つめた。「でも叔母さん、秋山直子は何も悪いことをしていません。彼女はただプレッシャーに耐えながら、私のために人でなしを懲らしめただけです。彼女は間違っていないし、誰にも謝る必要はありません」
坂本美月の眼鏡はすでに山田慎に取られていて、今や漆黒の瞳が露わになり、澄んで静かだった。
少年たちの親たちは一瞬呆然としたが、すぐに我に返った。
「何を言い出すんだ、女の子のくせに恥知らずな!」
山田お祖母は前に出て坂本美月の口を引き裂きたいほどだった。「何を言っているの?私の孫はそんな人間じゃない!」
「あの本屋の角には監視カメラがあります。三年前、長浜町での前科もあります」坂本美月は彼らを無視し、警察官の方を向いて淡々と言った。「調べれば、本当かどうかすぐに分かります。今回、あなたたちが公式に処理することを選んだのは嬉しいです。警官さん、これはどんな罪に当たるのですか?」