「073秋山直子はあなたたちに調査させたの?」

鶴田妍は全く予想していなかった。秋山直子のことで、橘声也が監視カメラを調べようとするなんて。

9組の皆は橘声也が徳田月光の言うことしか聞かないことを知っている。いつから他人のことにこんなに気を遣うようになったのか?

秋山言葉でさえ、徳田月光の光を浴びているだけだ。

でも秋山直子が桜川に転校してきてどれくらい経つの?

橘声也が介入してきたら、鶴田妍は本当に怖くなった。

彼女は橘声也に言う勇気がなかった。橘声也は普段は気さくに見えるが、実際クラスの皆はこの若様を恐れていた。彼には容赦ない一面があるからだ。

だから秋山直子に頼むしかなかった。

秋山直子は顔を上げた。顔には少しの驚きもなかった。

彼女は手に持っていた箸をテーブルに投げ、かなり大きな音を立てた。無表情だったが、全身から怒りが溢れていた。