196 オフ会オフ会(一更)

メッセージを送り終えると、秋山直子は携帯をわきに放り投げた。

手にパンを持ち、古賀千暁の方を見る。

一言も言い出す前に、彼女の向かいに座っていた神崎深一がゆっくりと口を開いた。「結果はいつ出るんだ?」

医学組織のプレスリリースはすでに発表されていた。

医学界では大きな波紋を呼んでいたが、ネット上での反響は一流芸能人のスキャンダルほどではなかった。

「今日の夕方には、最初の再生組織触媒カビも出てくる」この話題になると、古賀千暁の元々無関心だった顔に活気が戻った。

彼は秋山直子の隣に座り、神崎深一が無表情で彼を見ているのに気づいた。

古賀千暁はちょっと躊躇してから、さらに横にずれた。

江戸川和葉はちょうど古賀千暁の隣に座っていた。彼もやや眠そうだったが、古賀千暁がこちらに寄ってきたのを見て、何気なく横にずれた。