282 大学志願、秋山さんも私に二本くれた(二更)

……

後ろのランキングを秋山言葉はもう見なかった。

彼女は一瞬も目を離さずに2位の名前を見つめていた。

新入生の5級学員?

彼女が思いつくのは、上級教師の弟子だけだった。協会の新旧メンバーを数えても、協会に入る前に、教師の指導なしで協会5級に達することができる人がいるだろうか?

秋山言葉は相手の名前に目を移した——

秋山直子……

またしても秋山直子!

大学入試からずっと、やっと立ち直りかけていた秋山言葉はその名前を見て、指先が再び掌に食い込んだ。

同姓同名……これは絶対に同姓同名だ!

秋山言葉は、もうずっとバイオリンを習っていない人が、教師もなく、バイオリン協会での学習もなしに5級に達することができるとは信じられなかった!

彼女は勢いよくパソコンのランキングページを閉じた。