第55章 心ときめく

いつの間にか扉が開いていて、神城連真はそのように壁に寄りかかり、霧島咲姫が煌のベッドの傍らで、彼女が眠るのを見ていたところから、自分も疲れて、傍らで眠り込むまでを見ていた。

外からの月明かりが半ば漏れ、部屋中に降り注ぎ、星のように点々と輝いていた。

寝室

東條未煙は泣きはらして目が腫れていた。神城連真が戻ってきたのを見ると、体の震えがますます激しくなった。

「どうしたんだ?」神城連真は眉をわずかに寄せたが、今回は近づいて慰めることはしなかった。

「連真、あなたは、あなたはお姉さんに会いに行ったの?」東條未煙の声は震え、全身が何とも言えない恐怖に包まれているようで、その様子を見ると神城連真は気分が悪くなった。

「煌に会いに行ったんだ」

部屋は沈黙に包まれた。

東條未煙は両手を強く握りしめ、何度も深呼吸をした後、ようやくゆっくりと言った。「連真、彼女のせいで私は今片足が不自由なのよ。どんなに心が広くても、この恨みは忘れられないわ。連真、私のことを考えてくれない?彼女を見るたびに、あの時私を階段から突き落とした光景を思い出すの」