第196章 遭遇

翌日の午前中、立花心蕾と霧島咲姫は一緒に外出し、専門家に直接冤罪を晴らす方法について相談するつもりだった。

二人がビルの玄関を出たとたん、数個の卵が高速で飛んできた。

パンパンパン……

激しい嵐のような攻撃が、二人の美女に降りかかった。

「くそっ!あいつら誰だよ、マジで悪質だな。卵に野菜くずだと?うわ、臭い!まさか糞を投げてるのか?なんでこんなに臭いんだ?」ある若い男が言った。

「お前ら屑どもが、美女をいじめてるのか!」正義感の強い男性が言った。

立花心蕾はこの卑劣漢たちに飛びかかって殴りつけたかったが、彼女は自分がこいつらに勝てないことも知っていた。この事件はどこか不可解だった。

悪党たちは手持ちの卵、臭豆腐、腐った野菜をすべて投げ終えると、驚いた鳥のように四散して現場から逃げ去った。

「咲姫、大丈夫?」立花心蕾は親友を守りながらビルの中に戻った。

仕方がない、全身が卵と腐った野菜だらけで臭いがひどい。こんな状態では外出できない。

卵や腐った野菜が体に当たっても、それほど痛くはないが、このような行為は人格を侮辱するものだ。幸い二人とも精神的に強かったので、大泣きすることはなかった。

「この人でなしのクズどもめ。あいつらはどうやって私の家にあなたがいることを知ったんだろう。絶対に誰かが情報を漏らしたに違いない。あの卑劣漢たちは全員頭巾をかぶっていた。これは明らかに計画された罠だわ」霧島咲姫は時々弱そうに見えることがあった。

しかし実際には彼女は内心非常に強い女性で、弱さは外見だけだった。経験が多いほど強くなる。

打撃を受けるほど内面の自立心が高まり、困難に直面するほど強くなるのが霧島咲姫のような人だった。

「そうね、あの卑劣漢たちは絶対に誰かに買収されたわ。あんなに手慣れた犯行手段、全員黒い頭巾をかぶっているなんて、これは明らかに計画的よ」

「こんな連中を野放しにはできないわ。絶対に警察に通報するべきよ!」立花心蕾は憤慨して言った。

「もういいわ!警察に通報したって意味ないわよ。容疑者を捕まえたとしても、せいぜい15日間拘留されるだけ。私たちは何度も警察署に行かなければならないし、これは……」

「はぁ…あなたの言う通りね。あの人でなしどもは本当に最低だわ!」