第210章 崩壊

神城連真は狂ったように病院の監視カメラを調査させた。

午前三時過ぎ、がらんとしたオフィスで、神城連真はひとり座っていた。

彼は通話を終えたばかりの携帯電話を強く握りしめ、固く結んだ唇と血に飢えた目で画面を睨みつけていた。彼には信じられなかった。

霧島咲姫が本当に死んだなんて、とても信じられなかった。

神城連真は霧島咲姫との過去の様々な思い出を思い返し、突然理由もなく不安になった。本当に彼女とは永遠に別れてしまったのか？

以前

心が痛みに引き裂かれ、彼は自分の胸を押さえながら立ち上がり、まだ諦めきれずに病院へ向かい、あの遺体が本当に彼女なのかもう一度確かめようとした。

しばらくして、神城連真は霊安室の遺体を見つめていた。彼は拳を強く握りしめ、歯を食いしばって、自分の目が潤むのを必死に堪えていたが、充血して血走った目は彼の今の気持ちを露わにしていた。