道中、リサは特に冷たい目つきで、結も何を言えばいいのか分からず、ただ静かに霧島咲姫の後ろについて行き、あまり話す勇気がなかった。
普段も彼女の表情はこんな感じだったが、いつもと今日では雲泥の差があった。
「着いたわ、降りましょう。今回会社に戻ってからも処理すべき問題がたくさんあるから、少し待っていてね」リサは淡々と言った。話している間、彼女は顔を上げることさえしなかった。
結は急いで頷き、静かに会社の入り口で霧島咲姫を待った。案の定、しばらくするとリサは大量の書類を抱えて戻ってきて、結を一瞥して「行きましょう、私のオフィスに来て」と言った。
すぐに二人はオフィスに着き、急いで仕事を片付けた後も結はまだ帰らなかった。彼女の心は葛藤していた。自分の疑問について尋ねたいと思いつつも、どう切り出せばいいのか分からず、また多くを尋ねる勇気もなかった。