目の前の神城連真にそっくりな煌を見て、彼女は彼をそのまま地面に下ろし、無表情で背を向けた。「私はあなたのお母さんじゃないわ。お母さんがどこにいるのかはお父さんに聞きなさい。ここで私を探すことじゃないわ」
彼は自分の息子ではない。
彼の母親は、煌を殺した犯人だ。
たとえ彼がどれほど可愛くても...彼女は、許すことができなかった。
でも子供は無実じゃないか、あなたも東條未煙のように、前世の恨みを今世まで引きずるつもりなの?
霧島咲姫の心の中で二つの感情が葛藤していた。彼女はその場に立ち尽くし、動くことができなかった。
ところが煌はすぐに泣き始めた。
「うぅぅ、煌は小さい頃からお母さんがいなくて、家では頼る人もいないの。みんな僕が幸せに暮らしていると思ってるけど、夜になると、抱きしめて寝かせてくれる人さえいないんだ...」