神城連真はずっと黙っていたが、この時突然口を開いた。「菅田先生、お疲れ様です。それでいいでしょう。煌のことでご心配をおかけしましたが、学校に図書館を一つ寄贈させていただきます」
菅田先生は煌のご両親がこれほど寛大だとは思っていなかったので、大喜びした。「煌のお父様、お母様、少々お待ちください。すぐに事務室から書類を持ってきます!」
菅田先生が出て行くとすぐに、宝石や高級品で身を飾った若い女性が二人の側に近づいてきた。「お二人が煌のお父様とお母様ですね。甥からあの天才のことをよく聞いていました。今日やっとお二人にお会いできました。うちの甥は運がなくて、これからは煌くんと同級生でいられないようですね」
霧島咲姫はパーティーでこの女性を見たことがあったが、名前がすぐに思い出せなかった。