第387章 予期せぬ災難

霧島咲姫は早朝に会社に到着した。そこはすでに人々の声で賑わっており、彼女は理由がわからないまま、人々が集まって座っているのを見た。

人々は彼女が現れるのを見ると、次々と散り散りになり、囲まれていた人物が歩み出てきた。

制服を着た人物が書類の入った封筒を手に持ち、彼女の方へ歩いてきた。

「こんにちは、あなたは霧島結月の責任者である霧島咲姫さんですね？私は税務局の者です。匿名の通報があり、あなたの会社が脱税行為を行い、違法行為が存在するとのことです。私と一緒に来ていただけますか？」

制服を着た人物は平然とした表情だった。

霧島咲姫はもはや冷静ではいられなかった。脱税？どうしてそんなことが？自分はいつも規則正しく行動してきたのに。

匿名の通報？もしかして桐島詩雲？以前は財務関係は主に彼女が担当していたが、それはおかしいはず、彼女はすでに刑を宣告されたはずなのに？

事ここに至っては、霧島咲姫も同行するしかなかった。

税務局に着くと、霧島咲姫はまだ冷静さを保っていた。

職員が書類の入った封筒を彼女に手渡し、彼女はゆっくりとそれを取り出した。最初の書類は開業から現在までのすべての財務報告書や売上高などで、問題はなかった。毎月財務部から自分に提出されるものと同じだった。

しかし次の書類を見たとき、霧島咲姫は完全に動揺した。

匿名の手紙には、以下の書類こそが真の財務報告書であり、毎月の財務や給与などすべてが偽装されていると明記されていた。その金額はあまりにも膨大で、数ヶ月で確かに5000万もの脱税があった。

職員は今や彼女の向かいに座り、表情は良くなかった。まるでこんなに美しい女性がこのようなことをするとは思わなかったかのようだった。

その人はゆっくりと口を開いた。「霧島さん、この財務報告書に間違いはありませんね？」

この時、彼女はただ頷くしかなかった。

なぜなら、自分自身がこの事実を知らなかったからだ。

「今から3日以内に貴社はすべての税金を納め、さらに10倍の罰金を支払うか、さもなければ刑を受けることになります！」その人物は明らかに良い態度ではなかった。

霧島咲姫は全身の力が抜けた。5000万、賠償金と罰金を合わせると、5億5000万も支払わなければならない。この金額は、自分の会社を売っても集まらないだろう！