神城連真が目を覚ますと、病床の傍らには桐島詩雲しかいなかった。
彼は最近それに慣れてきたが、不思議に思っていた。以前はあの薬を飲んでも問題なかったのに、最近はまったく効果がないのだ。
霧島咲姫がもうすぐ戻ってくるというのに、自分がまだこんな状態では、早めに何か対策を考えなければならないだろう。
彼はすぐに神城文弥に連絡した。
一方、霧島咲姫のコンテストはすぐに終盤を迎え、次は最終ラウンドだった。
東條甘音は今回、会社の新人を売り出すために、すべて自社のモデルを起用していた。
決勝に進んだメンバーはランダムに抽選し、引いたモデルのために3着のドレスをデザインすることになっていた。
誰もが女性モデルを引きたいと願っていた。結局、自分が得意としているのは女性服のデザインだからだ。
すぐに抽選が終わり、喜ぶ人もいれば落胆する人もいた。
霧島柚羽は今回運が良く、女性モデルを引き当て、しかもそのスタイルは全員の中でもトップクラスだった。
今回は、各自がデザイン作品を独自に完成させる必要があった。
最終日はオープンファッションショーで、エンターテイメント業界やデザイン界から多くの著名人が参加する予定だった。
全員が自分の部屋に閉じこもり、どうデザインするか考えていた。
インスピレーションが湧かない人も多かったが、とりあえずデザインを始めた方が、何も手がかりがないよりはましだった。
霧島咲姫はここ数日、少しリラックスできるようになっていた。
そこで彼女は意気揚々とルイスと誰が優勝するかについて話し合っていた。
数日があっという間に過ぎ、皆の手元の衣装はすべて完成し、最終評価は3着のドレスの総合的な品質を見ることになっていた。
すぐに、すべての参加者の作品は封印された。
決勝の会場では、すべてのゲストが正装して出席し、霧島咲姫も特別に自分がデザインしたドレスを着ていた。
決勝の全ての採点は業界の人々に委ねられ、数人の審査員の点数はわずか20パーセントだった。
すぐに、神崎紗夜が白い優雅なドレスを身にまとって登場した。
コンテストの会場の照明や舞台効果は国内トップレベルと言えるものだった。
彼女はステージに立ち、興奮しながらオープニングの挨拶をした。
モデルたちは後ろで着替えをしていた。
この時、霧島咲姫はスタッフに舞台裏に呼ばれた。