第425章 新生シリーズ

たった一週間で、霧島結月の「新生」シリーズが発売されるや否や、飛ぶように売れ、東條甘音会社の協力もあって、すべての商品は棚に並んですぐに完売した。

霧島咲姫は仕方なく、再び量産に取り掛かった。

しかし、この新生シリーズは確かに彼女に多くの収益をもたらした。

さらに多くの親子番組が数年後の出演を予約するために早くも彼女に連絡してきていた。

彼女はそれが少し大げさだと感じ、また自分の子供たちが公衆の目にさらされて生活することを望まなかった。あまりにも辛すぎるからだ。そのため、彼女はそれらの申し出をすべて断った。

ちょうどそのとき、東條甘音会社で新世代の子役選抜イベントがあったが、出席が決まっていた子供が突然病気になってしまった。しかし番組はすでに宣伝されていたため、東條甘音は霧島咲姫に助けを求め、神城煌と霧島柚羽の知名度を借りて二人にイベントに出席してもらい、窮地を救ってもらうことにした。

仕方なく、霧島咲姫は承諾した。

神城連真は霧島咲姫が一人で行くのを心配して、一緒について行くことにした。

このバラエティ番組は子役選抜のようなもので、第一ラウンドは才能ショーの選抜だった。霧島咲姫は自分の子供たちが歌やダンスの分野に長けていないと思い、適当に演じて形だけ整えればいいと考えた。

姉弟二人の番になると、会場のファンから驚きの声が次々と上がった。

霧島咲姫はびっくりした。このファンたちは本当に粘り強いものだ!

姉弟二人は今回、自分たちが最も得意とする演目を披露しなかった。

二人はとても華やかに着飾っていた。

神城煌はピアノを担当し、霧島柚羽は歌を担当した。二人は完全なリハーサルさえしていなかった。

しかし、パフォーマンス全体を通して二人の連携は非常に息が合っていた。神城煌がこれほどピアノが上手いことを誰も知らなかったし、霧島柚羽の歌声がこれほど心地よいことも誰も知らなかった。

二人が最初に出会ったのはピアノルームだった。神城煌がピアノを弾き、霧島柚羽が歌っていた。実はこれは二人の間の小さな秘密だったが、今日は緊急事態だったので、恥を忍んで披露するしかなかった。

この時、霧島咲姫は焦っていた。この様子では次のラウンドに進むことになりそうだ。