霧島咲姫は上機嫌で、蘇我詩々は我慢できずに尋ねた。「咲姫姉、あなたと神城社長はこんなに仲が良いのに、どうして以前のようなニュースが出た時に表に出て説明しなかったんですか?」
霧島咲姫はときどき悩んでいた。彼女は蘇我詩々のような性格が好きだったが、時々彼女の質問にどう答えればいいのか分からなかった。この子は本当に好奇心旺盛すぎるのだ。
彼女は適当な理由を見つけてごまかした。
ようやく一日が終わり、退社の時間になった。
神城連真が自ら霧島結月まで彼女を迎えに来ていた。
ほとんどの同僚は神城連真を見たことがあったので、特に驚くことはなかった。
ただ蘇我詩々だけは、西平で最もハンサムと言われるこの男性を初めて見て、心が躍った。
「わぁ!咲姫姉、あなたって本当に幸せですね!」彼女は興奮しながら感嘆した。
霧島咲姫は仕方なく、すぐに神城連真と一緒に出て行った。
霧島咲姫が車に戻ると、子供たちはすでに車の中で座っていた。
神城家に戻るとすぐに、神城家の大爺様が門の前で首を長くして待っていた。
しばらく可愛い孫たちに会っていなかったので、恋しくないはずがなかった。
「おやおや、私の可愛い孫たちを見せてごらん!」彼は慈愛に満ちた笑顔を浮かべた。
霧島雪乃と霧島清香は小さなランドセルを背負い、すぐに彼の前に飛び出した。「曽祖父、会いたかったよ!」
菅田ママはすでに夕食の準備を整えており、みんなは寛いでテーブルを囲んだ。
家族全員が和気あいあいとしていた。
霧島咲姫と神城連真は翌日仕事に行かず、二人の小さな子供たちの誕生日パーティーの準備に全力を注いだ。
ちょうどその日は週末で、二人の子供たちは霧島咲姫が自らデザインしたプリンセスドレスを着て、あちこち跳ね回っていた。
神城連真は今回非常に周到に考え、二人の小さな子供たちの先生たちも招待していた。
夜になると、招待客たちが次々とプレゼントを持って神城家にやって来た。
神城家の門前には数え切れないほどの高級車が停まっていた。
神城家の大爺様は中で忙しく動き回り、夫婦二人は子供たちと一緒に外で招待客を迎えていた。
東條甘音はじっとしていられないタイプで、もともと二人の子供たちが大好きで、子供たちの名付け親でもあったので、大々的に多くの記者を呼んでいた。