第176章 彼女は彼の肋骨3

卓田越彦は彼女を一気に自分の胸に引き寄せ、「ずっとお前を探していたんだ。今日シカゴから帰ってきたばかりだ。チビ、ごめん、遅くなった」

卓田越彦のような高慢な男が彼女に謝るのを聞いて、鈴木音夢の悔しさは半分以上消えた。

「本当？私のこと忘れてなかったの？鈴木玉子に手を出した？彼女を私だと思ったの？」

このことは、まるでとげのように、ずっと鈴木音夢の心に刺さっていた。

「彼女には触れていない。目が覚めた時、すぐに彼女がお前じゃないとわかった。チビ、お前の匂いを間違えるわけがない」

「あなたが鈴木玉子を私だと思うのが怖かった。彼女にあなたを触らせたくない、うぅ……」

卓田越彦は彼女のそんな少し独占欲の強い言葉を聞いて、口角が少し上がり、心は喜びというものでいっぱいになった。