第177章 彼女は彼の肋骨4

卓田越彦は片手で彼女の腰を抱き、もう片方の手で彼女の小さな頭を撫でた。「チビ、聞いたか?俺はお前を信じている。お前が素直で、俺の人だということを知っている。変なことはしないだろう」

鈴木音夢はようやく落ち着いて、鼻をすすった。「おじさま、私、あなたが私を悪い女だと思うのが怖かったの。わざとあなたの子供を産んだと言って、お金をだまし取ろうとしていると」

卓田越彦は優しく彼女の眉間にキスをした。「お前がそんな子じゃないことは知っている。お金が欲しいなら、全部あげるよ。さっき、俺たちの娘がどうしたって?ゆっくり話してごらん、はっきりと」

「私が立林絹子に送り出されたとき、自分が妊娠していることも知らなかったの。アメリカに着いたら、パスポートを奪われて、殺し屋まで差し向けられたわ。逃げ回っているうちに、胎動があったのか、子供を守れなかったの」