第221章 怖がらないで、小叔父さんがいるから27

諌山雪乃も馬場嘉哉のその一発の銃に驚いて固まり、悲鳴を上げることも忘れて、そのまま車に引きずり込まれた。

諌山お父さんは雪乃が一体何をしたのか、卓田越彦をこれほど怒らせるようなことを知らなかった。

これで、雪乃が連れ去られ、これからどんなことが起こるのかもわからない。

「急いで、奥様を先に二階へお連れしなさい」

今は、誰が雪乃を、諌山家を救えるのかもわからない。

諌山お父さんはあれこれ考えた末、突然はっとした。もしかして、世間を騒がせている例の流出写真事件は、彼女のしわざなのか?

もしそれが本当なら、もう彼女を守る方法はないだろう。

諌山雪乃は車が卓田家に入っていくのを見て、彼らは一体何をするつもりなのかと思った。

車が裏山に向かうと、雪乃は少し困惑した。彼女は卓田家に何度も来たことがあるが、裏山に何か特別なものがあるとは知らなかった。