第232章 彼女の心の中の陽光少年6

谷口英樹は杏子を直接トイレに連れて行き、彼女の手についたお菓子のかすを全て洗い流した。

彼のこの様子を見て、卓田正修はとても緊張した。

「口谷さん、うちの杏子に何かあったのか?」

卓田正修は近づいて、愛する孫娘を心配そうに見つめ、彼女の新しい腎臓に何か問題があるのではないかと心配した。

「心配しないで、私はただこのアザがとても特別だと思っただけだ。」

そう言って、谷口英樹はタオルで彼女の手を拭き、引き出しから虫眼鏡を取り出した。

卓田正修も注意深く見ていた。少し力を入れて押すと、そのアザの模様がはっきりと現れ、よく見ると花のような形をしていた。

谷口英樹は虫眼鏡で見ると、さらに鮮明になり、眉をひそめた。「杏子の手のひらのこのアザは、北海道霊族の紋章を思い出させるな。」