言い終わると、部屋の中は静まり返り、言い表せないような気まずさが漂っていた。
二人とも顔を背け、お互いの顔を見る勇気がなかった。
卓田礼奈は本当に暗いところが怖かった。彼女がさっきああ言ったのは、鈴木世介に彼女をそんな軽い女だと誤解されるのではないかと心配だった。
以前から、彼は彼女が慎みがないと思っていた。
もう終わりだ、これで彼は彼女をどんな人間だと思うのだろう?
鈴木世介は軽く咳払いをして、どうしたものかと困っていた。「礼奈、君は...本当に一人で外にいるのが怖いの?」
卓田礼奈はうなずいた。「私、小さい頃に遊びに夢中になって、自分で押し入れに閉じ込められたことがあるの。夜ご飯の時間になって、お母さんが私を見つけられなくて、家中を探し回ってようやく見つけてくれたの。私は押し入れの中で午後ずっと閉じ込められていて、それ以来、暗いところがすごく怖いの。」