第358章 チビ、お前は俺のものだ11

唐橋哲也が集中治療室から出てきた。彼は同級生の彼がこれまで一人の女性にこれほど気を配るのを見たことがなかった。

「哲也、彼女の状態はどう?」

「生命徴候がやや低いが、これ以上下がらなければ、安定すれば、命の危険はないだろう。しかし、彼女が危険期を乗り越えたとしても、後に意識が戻るかどうか、目覚めた後に後遺症が残るかどうかは、心の準備をしておいた方がいい。」

豊田祐助は「うん」と答えた後、静かにガラス越しに中の人を見つめた。彼女はきっと無事だろう。

唐橋哲也は軽く眉を上げた。「祐助、彼女は誰なんだ?君の彼女?でもそれはおかしいな、君が彼女を作ったなんて聞いたことないよ?」

「違う、彼女は…私に恩がある、私にとって大切な人だから、どんなことがあっても、必ず彼女を救わなければならない。」