第361章 チビ、お前は俺のものだ14

竜川は近くの診療所に運ばれ、今もまだ意識を取り戻していない。

この二日間のニュースを見て、彼が卓田家の人間だと知り、急いで電話をかけた。

卓田越彦は竜川の怪我を見て、すぐにヘリコプターを呼び、竜川を卓田病院へ移送させた。

竜川を送った後、卓田越彦は杏子を連れて周辺の地形を調査し始めた。

鈴木音夢は当時彼らと一緒にいたが、おそらく洪水で離ればなれになり、どこに流されたのかわからない。

しかし、永崎城のほぼ全域を探しても、鈴木音夢の行方はわからなかった。

多くの人は彼女が生存している可能性はほとんどないと思っていたが、卓田越彦の前でそのようなことを言う勇気のある人はいなかった。

今回の事故で救出された人々は、ほとんどが重傷を負っていた。

井上菜々もかなりの怪我を負っており、林浅香を救うために足の怪我を悪化させていた。