第360章 チビ、お前は俺のものだ13

この時、杏子は目を覚まし、おじいちゃんとお父さんがいるのを見たが、お母さんがいないことに気づいて、がっかりした。

林柳美が食べ物の入った箱を持って入ってきて、後ろには二人の使用人が続いていた。

卓田正修はテーブルを引き寄せ、たくさんの料理を並べた。

「杏子、あなたは数日間ちゃんと食事をしていないわ。おばあちゃんが煮込みのお粥を作らせたから、お父さんと一緒に少し食べてみない?」

鈴木音夢の生死が不明な今、卓田越彦も食事をする気分ではなかった。

しかし、痩せこけた娘を見て、自分が食べなくても、彼女に食べさせなければならなかった。

卓田越彦は彼女を起こし、「杏子、お父さんと一緒に食べようか?体が良くなったら、お父さんと一緒にお母さんを探しに行こう。」

「本当?本当に私も連れて行ってくれるの?お母さんを探しに?」