第394章 ママの存在を感じる11

茉莉は先ほどのヘブンストライカーの言葉を思い出し、眉を少し上げた。

彼女はただの殺し屋で、任務を完遂するだけでいい。これからあのチビちゃんが生きるか死ぬかは、彼女には関係ない。

病院では、唐橋哲也が卓田越彦のために裏口から休憩室を一つ用意した。

結局、ここは河津市であって永崎城ではないので、ベッドが不足している中、これだけでも大変なことだった。

卓田越彦は本来、杏子と林柳美をホテルに泊まらせようと思ったが、杏子がどうしても離れたくないと言い張った。

卓田越彦はあきらめるしかなかった。彼は夜間、確実に鈴木音夢のそばにいるつもりだった。病室には入れなくても、彼女の近くにいることができれば、それでもよかった。

豊田祐助は夕方までずっと病院にいて、ようやく帰った。今は、彼女の娘と彼女が最も愛する男性が彼女のそばにいる。彼女はきっと良くなるだろう。