この時、すでに午前4時過ぎで、卓田礼奈は外がまだ暗いのを見ていた。
彼女は思わずベッドに転がり込み、鈴木世介の隣で眠り始めた。
昨夜の卓田礼奈の献身的な看病のおかげで、翌朝目覚めた時には、鈴木世介の熱はすっかり下がっていた。
彼は小さな猫のように自分の側に丸くなって寝ている卓田礼奈を見た。昨夜は彼女に苦労をかけたな。
卓田礼奈はすぐに目を覚まし、目を開けるとまず手を伸ばして彼の額の体温を確かめた。
「よかった、今日は熱が下がったわ。もし下がらなかったら、病院に連れて行くしかなかったわ」
鈴木世介は彼女の手を握り、その手の甲に軽くキスをした。「もう大丈夫だよ、ありがとう」
卓田礼奈は口角を少し上げて、「全然苦労なんかじゃないわ。そうだ、傷を見せて」
卓田礼奈は一気に彼の服をめくり上げた。昨日の喧嘩で付いた傷跡だ。