第451章 こんにちは、卓田夫人5

鈴木音夢は彼の言葉を聞いて、思わず心配になった。「おじさま、私たちの婚約式の時に、あの悪い人たちがまた潜り込んでくることはないでしょうか?」

前回のことを思い出すと、本当に恐ろしくなった。

「今回は親しい友人や親戚だけを招待するから、来る人はそれほど多くないよ。だから問題は起きないさ」

チビの体調がようやく良くなってきたところだから、彼女に疲れてほしくなかった。

だから、今回の宴会に参加するのは、ごく少数の人だけだった。

結婚式の日取りはまだ正式に発表されておらず、それも安全上の配慮からだった。

卓田越彦はもうこれ以上のリスクを冒したくなかった。もう一度チビを失うことになれば、本当に狂ってしまうだろう。

「それならいいわ」

卓田正修はすでに永崎城に潜入した殺し屋について調査を済ませていた。卓田家が調べた情報は、特殊部隊が持っている情報よりも詳細だった。

現在、古田静雄は市内全域でそれらの殺し屋を捜索していた。

しかし彼らは変装の達人で、全員を見つけ出すのは容易なことではなかった。

ヘブンストライカーはすでに何度も住居を変えていた。永崎城の警察は、彼らの捜索を少しも緩めていなかった。

茉莉の変装術はすでに神業の域に達しており、少なくとも今まで失敗したことはなかった。

卓田家でも、彼女は卓田越彦を騙すことに成功していた。ただ最後に玉石を手に入れることができなかっただけだ。

今、茉莉は別の顔に変装して、堂々と永崎城で最も繁華な商業施設に入っていった。

ヘブンストライカーは玉石を絶対に手に入れるつもりだったが、永崎城に来てからずっと玉石を得られず、かえって卓田家に警戒されることになってしまった。

ピーターが一束の資料を持って入ってきた。「ボス、いい考えがあります。必ずしも卓田家に侵入する必要はないんです。古代日本には『借刀殺人』という言葉がありますが、それが良いと思います」

ピーターはヘブンストライカーの耳元でしばらく話し、ヘブンストライカーの口元に不気味な笑みが浮かんだ。

「それはいい考えだ。永崎城は我々の縄張りではない。ここにいつまでもいれば、いずれ見つかってしまう」

豊田家では、豊田祐助が週末に永崎城を訪れる予定だった。

今回は卓田家を訪問するので、当然チビちゃんと鈴木音夢へのプレゼントを用意しなければならなかった。