第459章 花を移し木に接ぐ2

今や彼らは行動を起こさなくなり、まるで身を隠したかのようだ。さらに変装もするため、彼らを完全に見つけ出すのは容易なことではない。

前回彼らが成功したのは、彼らの目的が卓田家だとわからなかったからだ。

古田静雄は鈴木音夢と少し話した後、彼女に携帯電話を卓田越彦に渡させた。

古田静雄は待ち伏せ作戦を仕掛けるつもりだった。もし彼らが卓田家の婚約パーティーで動くなら。

今度こそ、彼らに逃げる機会を与えることは絶対にない。

鈴木音夢は卓田越彦が携帯を持って離れていくのを見ていた。かなり長い間話していて、やっと彼は携帯を持って戻ってきた。

彼女は眉を少し上げた。いつから叔父さんと古田静雄はそんなに話すことがあるのだろう？

叔父さんは決して寛大な人ではない。実際、彼はとても気難しい人だ。

「ダーリン、古田さんは何を言ってたの？」

この「ダーリン」という呼び方に、卓田越彦はとても満足した。

彼女が心配するようなことは、卓田越彦は当然彼女に言うつもりはなかった。

「婚約パーティーに出席すると言っていた。これで、君も嬉しいだろう？」

彼女が招待したい人たちは、みんな来ることになった。

その日、卓田越彦は絶対に最も格好良く着飾り、全ての人を圧倒するつもりだった。

「古田さんが来てくれるなら、それが一番いいわ」

鈴木音夢はリンダも招待すべきか考えていた。リンダは認めていないが、古田静雄がリンダをまだ気にかけていることは明らかだった。

彼女も招待できれば、二人の間で感情を育むきっかけになるかもしれない。

この考えを卓田越彦に伝えると、すぐに反対された。

このリンダについて、卓田越彦はあまり信用していなかった。

狼を家に招き入れるようなことは、警戒せざるを得なかった。

今回招待する人たちは全員素性がはっきりしているので、誰かが再び潜入してくる心配はない。

鈴木音夢は卓田越彦が反対するのを見て、それ以上何も言わなかった。彼の言うことを聞いておけば間違いない。

もしリンダが林浅香なら、いつか必ず思い出すだろう。

彼女は古田静雄が幸せになることを願っていた。以前の二人の写真を見ると、本当に素敵なカップルだと思った。

卓田家を狙う者たちも、今まさに動き出そうとしていた。

三日後の木曜日の夜、鈴木成典は逃げ出す準備をしていた。