鈴木湊は両腕を胸の前で組み、わざと理解していないふりをして言った。「久保さん、こんな夜更けに私のところに来て何か用でも?」
久保輝美は片手を伸ばし、鈴木湊の肩に置くと、まるで骨がないかのように彼の胸に寄りかかった。彼女は頭を鈴木湊の首筋に押し当て、軽く息を吐きながら言った。「鈴木様と昔話でもしようと思って。」
鈴木湊は自分の体の変化を無視した。
彼は目を伏せて、媚びるような目つきで放埓な様子の久保輝美を見つめ、意味深な笑みを浮かべた。「こんな夜更けに、久保さんが私と昔話をしに来るなんて、確かに面白いですね。」
「では鈴木様は私を中に入れてくれないの?」久保輝美の薄い唇が鈴木湊の喉仏をかすめると、彼の瞳が暗くなり、片手で彼女の腰を抱き、強く引っ張って別荘の中に引き入れた。